シューマン「子供の為のアルバム」より２８番の「思い出」という曲を、弦、管楽器などのソロ楽器とピアノ伴奏用にアレンジしました。
アレンジと言う程でもありません。ピアノソロ譜の一番上のメロディを切り離しただけです。
短くて演奏しやすい曲です。
子供の為のアルバムというと、一番有名なのは「陽気な農夫」ですね。

ヴァイオリンは勿論、同じ楽譜でヴィオラ、フルートは演奏可能です。オクターブ下げてチェロなどもいけると思います。

この曲はシューマンの親しい友人だったメンデルスゾーンの命日の為に作ったそうです。
メンデルスゾーンはシューマンより一つ年上です。メンデルスゾーンは音楽家にしては珍しく裕福な家庭で、何不自由なく育ち、３４才の時！ライプツィヒ音楽院をつくりました。作曲とピアノの教授には親友のシューマンに担当してもらいました。今思うとなんと贅沢な学校でしょうか！かの滝廉太郎も１９０１年に留学しています。すごいなあ。羨ましい。
勿論今でもあります。
ライプツィヒ音楽院公式サイトはこちら（クリック）

世界三大協奏曲の一つ、ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64はその次の年、1844年の作曲です。（ちなみに残りの二曲はドヴォルザーク作曲　チェロ協奏曲、チャイコフスキー作曲　ピアノ協奏曲）
しかしそのわずか３年後、３８才の若さで突然病気で亡くなってしまいます。親友だったシューマンは大ショックで、鬱病が進行したそうです。

シューマンも４６才で亡くなってます。晩年はライン川に身を投げ自殺を図ったり、精神病院に入院したり、ブラームスの事で妻のクララと口論になったりと、さんざんな感じです。
最後は頭がおかしくなったシューマンですが、大の子煩悩で子供は８人、子供の為の曲を沢山作曲しています。子供の為といえど、そこはシューマンの作曲なので、大人が演奏しても素敵な曲が沢山あります。

てな感じで色々な思いがつまった短い曲ですが、そういう背景を知って演奏するとまた違った感じがしますね。
短く簡単なので、一つレパートリーに常備しておくと、いざと言う時便利かも。それにトークネタにも困らないし。

思い出　スコア
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思い出　パート譜
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